【おもひでぽろぽろ】
東京の会社に勤めるタエ子は東京生まれの東京育ち。
27歳のある日、結婚した姉の縁で山形へ2度目の居候をしに出かけ
夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し
幼い頃の思い出と20代女性の心情を描いた高畑勲監督作品。
子供のころ見たこの映画は何がいいのかさっぱり分からず
ジブリ作品なのに全然面白くない!意味が分からん!なんて思ってましたが
あれから成長し、色々な経験を積み東京に出てきてあくせく毎日を奔走し
タエ子と同じ年になってちょっと疲れたなって時に思い返して見たら
もう最後のシーンでボロ泣きしてしまって・・・
大人になってみるとはじめてその良さが分かる映画だと思います。
感想がまるっきり変わりますからね。
大人と子供でここまで評価が変わるのも珍しい作品です。
というより、その人の置かれてる状況によって評価がバラバラになると思う。
現状に満足してる人、田舎暮らしに興味がない人
地元から出てない人にはそこまで響かないのかなとも。
俺の場合、見た時期がど真ん中だったので堪えました。
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小学5年生のたえ子可愛いですね。
変な意味じゃなく。
牛乳飲んだ時の顔やパイナップルの顔、生理の話の時など多彩で。
でもこういうのが後々児童ポルノ法とかに引っかかってくるんでしょうか。
となりのトトロと同じように小学生のお風呂のシーンがあるし
結構がっつり裸になってるから。
実在しない架空のものなのにね。
パイナップルのシーンは共感するな~。
うちもおとんが初めてパイナップル買ってきた時、あのようにみんな集まって
切り方がどうとか、家族でやってたのを思い出す。
たえ子のお母さんあまり好きじゃないかな。
末っ子のわがままさが出てるとは言え褒めることもなく
すぐにしかりつける感じが好きになれない。
作文良かったのにどうでもいいとか。
それはそれで褒めてあげて、その後に別で注意すればいいのに。
なんかたえ子に対して愛情がないというか。
あの父親も裸足で出たくらいで叩くとか、普段もむすっとしてるくせに。
しかも劇団に誘われたのに自分が嫌いだからと子供の可能性潰すとか。
やえ子もきゃんきゃんうるさいし、たえ子家の雰囲気はあまり好きじゃないかも。
そんな現代のたえ子は27歳の割にはほうれい線がな~。
もうちょっと若い感じがよかったわ。
表情を豊かにしようと思ったからか、結構笑うとしわがあるのがね。
というか、時代感が凄い見れますよね。
現代のたえ子の部屋にどでかいラジオに青い羽根の扇風機に固定電話
駅の改札が手動、エンストするマニュアル車など懐かしいものがいっぱい。
それに往年のギャグなど今じゃ何が面白いのかわからんものまで
昭和の匂いがプンプンするのがたまらん。
たえ子役には今井美樹、トシオ役には柳葉敏郎が声優として使われてるのですが
2人とも味があって全然悪くないし、駅からのたどたどしい会話から
ひょっこりひょうたん島の話で意気投合するのが俺は好きです。
そして現代のたえ子が5年生の時の自分を重ね、自問自答し葛藤する姿がいい。
あの土の色、森の葉の色、家の雰囲気などぐっとくるものがありますよね。
特に青い空と白い雲の下、田んぼのあぜ道を軽トラでゴトゴト行くところなんて最高。
ジブリ特有の色も大好き。
トシオの田舎の景色は人間が作ったものや
結婚の話から車中でのあべ君の話、トシオへの気持ちから
最後彼の元へ戻るところなど好きです。
電車の中で人生の決断をしたとき、5年生の自分や当時の同級生たちが見守ってるのがいい。
ただ、この映画は上でも言いましたが
見る人の状況によって評価が分かれる映画。
その人自身も一定の評価ではなくどんどん変わっていく。
ほんと不思議な映画です。
★★★★★★★★★★(状況により変動有)
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